CHARCOAL FILTERが解散する、と聞いたとき、
「ああ、また1つ私の知っているアーティストがいなく
なるのか」と妙な感慨にひたったのを覚えています。
そんな中でラストライブの案内が届き、「あー、一度は
見てみたいなー」と思ったのは覚えているのですが、
気がついたときには私の家にチケットが届けられて
いました。 …いつ申し込んだんだろ。

 そんな状況なので、結局私の知っている曲は
ひとつもありませんでした。それでも、彼らの曲は
激しいながらもきちんと詞の世界が作られており、
それを追っていくだけでも十分に楽しめました。
曲を聴くだけで、彼らが今までどのように生きて
きたのかすら見えるようなストレートな詞で、
それがまた共感できるんですよね。

 その「共感できた」理由の1つは、途中のMCで
明らかになります。結成したのが17歳の時で、
実は私とほとんど年が変わらないそうです。
ああ、ひょっとすると、人生の重ね方もなんとなく
似ているのかもしれない。

 そんな楽しい時間はあっという間に過ぎ去り、
彼らの口から「解散」のことばが語られたあとに
最後の曲を歌い、彼らがステージを降ります。
もちろんアンコールがわき起こりましたが、
そのコールが彼らの曲をモチーフにしたもので、
「このコールをすることはもうないのか」と
考えて少し感傷的になってしまいました。私の
行ってるところだとGO!GO!がそうなのですが、
あのコールができなくなるのは辛いだろうなあ。

 そして出てきたアンコールは、雰囲気を見ると
昔からのファンにはたまらないものだったようです。
アンコールでのコールの元になった曲もそこで
聴かせたことも、「相当練ってきたな」と感じられ
ました。

 そして2回目のアンコールでは、「これから別の
世界に行ってもこの曲だけはずっと持っていきたい」
という言葉とともに。バンドはなくなっても、
彼らが歩んできた道は、ずっと残っていくでしょう。