いやいや、今年も由美子さんを見ることができて本当によかったです。しかも関西へやってきてくれるとのことで、兵庫県立芸術文化センターまでやってまいりました。
※いつもながらネタバレだらけです。日曜までありますし、もしまだご覧になってない方はご注意ください。
いつもながらキャストすら頭に入ってない状況で見たわけですが、由美子さんはたぶんオープニングも学芸員役で出てたし、そのあとは怪人二十面相の補佐役としてしっかり出ておりました。そうそう、今回声の出し方で「さすがだなあ」と思った方がふたりいまして、ひとりはもちろん由美子さんなのですがもうひとりは怪人二十面相役の中川晃教さんでした。そりゃ中川さんもミュージカル俳優として確固たる位置をつかんでるわ。あと警部役は絶対重要なはずなのにほとんど歌ってなかったのですが、あとで六角精児さんだと知って納得しました。いい味出してたもんな。
そして前半は怪人二十面相と探偵・明智小五郎との対決を描いていくのですが、なんか後半からヒロインをめぐる愛憎劇へと変化していき、クライマックスはそれがもつれた果てが描かれます。これが個人的にはまったく合わなくて、それこそ昔の恋愛ドラマっぽくなってしまったように見えたからなあ。最後のあの場面で実は「ミス・サイゴン」のラストシーンがフラッシュバックしたのですが、まさかそれを意識してないよねえ。新作と銘打ってるんだし再演とかも考えてるのかな、だとすればいざ再演したときに陳腐化してる予感もあるんだ。
とはいえ今回はあの3人の実力を見られただけでも十分で、特にやっぱり中川さんがずっと舞台に立って理由が見えてよかったです。また来年も由美子さんを見られるよね、それも期待しておこうと思います。