今年も亜紀さんが大阪に戻ってきて
くれました。今回から会場が阿倍野
ROCKTOWNになり、それによって
いままでの大阪ライブとはまた違った
雰囲気になったような気がします。

ROCKTOWNはいままで会場にしていた
ESAKA MUSEよりもちょっと規模が小さく、
それもあってかほぼ満員のお客さんで埋まって
いました。そして小さいぶんステージとの
距離も近く、音響についても普段より声が
ストレートに伝わってきたように思います。

そして今日は、いろんなアクシデントが多発した
日でもあって。まず2曲目、なんと亜紀さんが
涙を流してたんですね。それをもろともせず
しっかりと歌いきったことはさすがだと
思いつつ、「なんか違う」雰囲気がありました。
そしてそのあと5曲目「大樹」のCoda部分で
「鳥肌が立つような」衝撃を覚えました。
ひょっとするとはじめて亜紀さんの曲を聴いた
あのとき以来かもしれない、くらいの。
それだけ気合が入っていたんでしょうね。

で、その曲のあと亜紀さんがいったん退場し、
サポートのGt.宮脇天都也さんとEPf.西本明さんの
2人で場をつなぐという「はじめてこんなに
しゃべった」状態があり、その後亜紀さんが
戻ってきてからは大丈夫だったようです。
そのときに「大樹」についての説明もあり、
実はこの曲は大阪市立美術館(だったかな。
天王寺動物園の中にある美術館です)の絵に
魅せられて書いた曲だったそうで、「地元」
で歌えるということで相当気合いが入って
いたようです。そのあとちょっとのどが変に
なり、「私もまだまだかな」なんて言って
ましたが。

そういえば今回はメジャー時代の曲を抑え、
比較的新しい曲が多かったように思います。
その中でも「Lost Melodies」を歌ったのは、
やっぱり東日本大震災の影響が大きいんだろうな。
この曲、実は阪神・淡路大震災よりも前の曲なの
ですが、今回この場で聴くと改めて心に沁みて
いきました。そう、あのときはこの曲をライブで
歌ってなかったもんね。8分くらいある曲だし。

そのほかにも歌い直すことが2回くらいあったり
アクシデントは出ていましたが、今日の亜紀さんは
それを上回ってあまりあるステージを見せて
くれたと思います。彼女を見続けてもう17年、
それでも感動させてくれる存在でいてくれるのは
本当にうれしく思いますし、ファン冥利に
尽きると思っています。「『Wind Climbing』を
知ってる人が『心のファンファーレ』で思い出して
くれたように、いまの子どもたちが大人になっても
思い出させる存在でいたい。そのためにも、あと
20年は歌い続ける」なんて宣言も出た彼女。
うん、これだけのステージを見せてくれるのなら、
ぼくらは何年たってもついていくさ。