このチケットを手に入れたときには、まだ
竹仲絵里さんの大阪ツアーが決まっていません
でした。その状況で「石野田奈津代が対バンで
出る」ことがわかり「行きたいなあ」と思って
いたら、なぜかチケットを押さえている自分が
いました。いや、「サッカーも見に行ける」
ことがわかったからですよ。

 まずは、熊谷尚武の登場です。くまがい
ひさたけ、と読むそうで、ギターの弾き語り
でした。
 かつてKUMACHIというバンドを組んでいた
そうで、そのせいもあるのか「90年代の
サウンド」っぽかったように感じました。
以前メジャーで活動していただけあって
ある程度きちんと歌えていましたが、
ちょっと「あれ?」と思ったメロディーも
あったような。ま、その辺は好き嫌いなの
かもしれないな。

 そして短い転換をはさみ、石野田奈津代
登場しました。まずは電子ピアノで「60億分の1」
など3曲を、そのあとギターの弾き語りで4曲を
演奏しました。途中で「今日はセットリストを
考えていません」なんて言ってたのですが、
そのためか「一等星」と「オリオン」を
続けて演奏してくれたのが印象に残ってます。
この曲の間にある時間の重みは、続けて聴く
ことでまた強くなっていたと思います。
 そして最後は、「妹の友人が亡くなった」
というMCをはさんで「今日しか歌えない曲」
という「君とボク」でした。今日のいしのだは、
こういう部分も含めてなんとなくいつもと
違っていたように思います。彼女自身が
「岡山ではよく私の曲がかかってる」と
言ってたし、ホームの意識が強いのかもな。

 そして、最後は竹仲絵里でした。絵里さんも
なんとなくいつもと違い、しっとりとした曲から
入ってました。ただ、はじめて見た人が3分の1
くらいいる状態で「夜明けまで」の手拍子を
はじめ、さらに転調まで行うというかなりの
無茶振りを行い、案の定失敗に終わってしまい
ました。いくらなんでも、ワンマンでさえ
バックで手拍子を教えてる曲を、ねえ。

 そして実は、そのあとで歌った「種」は今まで
見た中でいちばん悪い出来でした。高音がかなり
かすれており、なんだかしんどそうな印象を
受けたんですよね。ただ、それでもしっかりと
歌えていたのはさすがだと思いました。
アンコールは「手拍子リベンジする?」と
いうことで「シャリラリラ」、そして
アルバムでも最後に収録されている
「Good Night Song」でした。いやあ、
いしのだも絵里さんも大阪とはまったく
違う感じで、それを見ることができて
とっても満足しています。たまには、
東京でも大阪でもないところでライブを
見るのも悪くないな。