土岐麻子さん@ブルーノートとどっちに行くか迷って
いたのですが、「まだ行ったことのない会場のほうが
いいかな」ということでファンダンゴへとやってきました。
 今日はワタナベイビーやらTOMOVSKYやらが出るという
ことで、その言葉通り「不思議な」世界を期待していたの
ですが、その期待を大きく裏切るステージが待っていました。
 では、個人別レポート。

*ワタナベイビー
 「呼吸をしよう」からスタート。ホフディラン時代の
「多摩川レコード」に収録されている曲で、「もう古いのは
ないだろう」と思っていたのですが、まさか
「サガラミドリさん」まで出るとは思いもしませんでした。
あれは絶対反則です。
一曲カバーがあったのですが、その曲さえ「ワタナベイビーの
世界」にしてしまえるのが彼のすごいところです。まるで、
昔から自分の曲だったかのように。

*サード・クラス
 決して悪くはなかったし、男性ボーカルの中でもけっこうスッと
入ってきたほうだとは思うけど。いかんせん、ベイビーのあとでは
ちょっとかすんでしまってたような。そう、みんなを呼んだときに
アドリブで歌って「一曲できた」とか言ってた人がいたなあ(笑)。

*知久寿焼
元「たま」。十九歳で「らんちう」みたいな曲を書いていたのを
知り、「たま」のすごさを今さらながら思い知ることに。彼らの
世界も、これだけ経った今でさえ後を追う人がいないんだ。

*TOMOVSKY
 …すいません、もうできあがってませんでしたか?(爆)まず
出てきてギターを鳴らすなり「あとでチューニングしよ」とギターを
置き、そこで「2曲目はギターやめてタンバリンにする」とか
言われてましたし。歌声としては(前の2人がすごかったこともあってか)
そんなに変わった感じはしませんでしたが、ひとたびしゃべり出すと
もう止まらない状態でした。
 「うしろむきでOK!」なんて曲を歌ってながら「ワルクナイヨワクナイ」
って歌う、そんなTOMOさんはやっぱりすごい人なんでしょう。
そんな歌に乗って、この最近起こっているいやなことたちが「どーでも
いーや」って思わせてしまう、そんな力がありました。

 今回のライブは、私の中で「最高レベルの百歌」と同列に扱える
ほど素晴らしいものでした。最高に楽しかったし、「また明日から
がんばろう」って思えたから。だから、ライブってやめられないん
だよね。

(1/10追記)
 あとで見ると、このライブの面白さがまったく伝わっていないのが
とっても歯がゆいです。何回も4組そろって出てきたことすら書かれて
ないし(「サガラミドリさん」とか「らんちう」は全員で)、最後に
全員で「もものうた」(だっけ?)を歌って大盛り上がりしたことも
出てないし。「ここまでのライブができる人はそういない」こと
だけは間違いないと思うのに。